水 風 呂

水道屋がいろいろ書いてます。

蛇口から出るお湯が白いのはなぜ⁇

f:id:pipefitter-sin:20190209120030p:image

どうも、水道屋のsin です。

冬になるとお客様から「お湯を出すと白く濁っているんだけど、なんで⁇」という質問をされます。

たしかに白く濁っていると体に悪そうな気がしますね。

でも安心して下さい!

それ、空気です。

なぜ白く濁るの?

水は圧力がかかると空気が溶け込みやすくなります。

蛇口が閉まっている状態は圧力がかかっていますね。そして蛇口を開けると配管内の圧力が減り負圧となります。

水道水を勢いよく出す程、空気を吸い込み混ざり合い細かな気泡となって白く見えるのです。

お湯にも同じ現象が見られますが、特に給湯器などで急激に加熱される事により水中に溶け込んでいた空気が飽和して細かな気泡となります。これは水のように勢いよく流さなくても白く濁って見えるため気になるのでしょうね。

空気が原因か調べる方法

これは簡単です。透明なコップの中に水やお湯を入れます。しばらく放置して透明になれば空気が原因だったと言えます。

白いままだったら?

まず考えられるのは、亜鉛です。これは、給水管に亜鉛メッキ鋼管を使用している為、ごく微量の亜鉛が水に溶け込んで起こるものです。

しばらく水道を使っていなかった時や給水管の劣化が原因ですね。

いずれにせよ、健康に悪影響を与えるほどでは無いとの事です。亜鉛は体に必要な栄養素ですしね。

次に考えられるのは、工事による異物混入ですね。鋼管によるネジ込み配管の場合、ネジを加工する時に切削油を使用します。

もちろん上水道管専用のねじ切り油なので人体に悪影響はないのですが、水に溶けると真っ白になるし、臭いも少ししますので、不快な気持ちになります。

この場合は白濁した水が出なくなるまで出しっ放しにする他ありません。

赤い水の場合は?

はい。これはサビの色です。

マンションなどの集合住宅に多いのですが、配管に上記の鋼管を使っている為に起こります。

普段使っている時には出ないのですが、受水槽や高架水槽の掃除、ポンプの交換やメンテナンスの時に配管内の水圧が極端に変わったり、バルブを操作する事により配管内のサビが動き蛇口から赤い水が出やすくなります。

この場合も赤い水が出なくなるまで水を出しっぱなしにすれば良いです。吐水口に網目のフィルターが付いている場合は水を出す前に外しておきましょう。

まとめ

基本的に白い濁りは空気が混ざり合い起きています。体に悪影響はありませんので安心して水道水を使って下さい。

自然災害や上水場設備に大きな事故がない限り9割方は問題ないです。インフラの整備されている暮らしってステキですよね。

 

今回の記事がお役に立てれば幸いです。また、読者登録してもらうと更新の励みになります。

最後まで読んでいただきありがとうございます。